学資保険で200万円準備する方法~200万円あれば安心?一括・月払いシミュレーション

学資保険に加入するとなると、受取金額・保険料・払込期間・受取時期などをしっかりと吟味して決めなければなりません。

子どもが成長していく上で、今後どのくらいのお金が必要になってくるかも知っておかなければなりません。

今回は、皆さんの学資保険選びの手助けとなるような、プラン別の保険料のシミュレーションや自分に合った学資保険を選ぶ方法などを解説していきます。

気になる税金関係についても詳しく説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

学資保険はいくら掛けたらいいの?

「学資保険の保険料は月々いくらにすればいいのかな?」

学資保険を検討しているお父さん、お母さんの多くが月々の保険料はいくらにすればいいのか悩むところです。

まずは、学資保険の加入者が保険料をいくらにしているか、月々の保険料が〇円だと受取金額はこのくらいになる、ということを中心に解説していきます。

加えて、保険料と関係性を持つ返戻率についても詳しく説明していきます。

学資保険、みんなはいくら払っている?

ソニー生命の調査では、学資保険に加入して大学進学資金を積み立てているお父さん、お母さんは2019年の時点で50%いることが分かりました。

2017年は57%、2018年は46%だったので、ここ数年およそ半数の人は学資保険を用いて教育資金を積み立てていることになります。

さらに、子どもの進学のために毎月支出している金額は、平均で17,474円であることも分かっています(学資保険だけの支出とは限らない)。

この金額を大学入学までの18年間積み立てていくとなると、およそ3,770,000円にもなります。

月々30,000円以上支出している家庭は20%以上です。

そして、楽天リサーチ会社の「学資保険の加入者は保険料をいくらに設定しているか」という調査では「月々10,000円~15,000円支出している家庭が1番多い」ことが分かっています。

受取金額と払込期間のデータもみていきましょう。

ソニー生命の「学資金準備スクエア」の専用サイトには、学資保険に加入している20~30代の900人に調査した結果が載っています。

それによると、受取金額は2,000,000円にしている人が1番多く、払込期間は10年で終わらせたいという人が1番多いという結果となっています。

30歳男性が子ども0歳のときに加入すると、月々15,000円、払込期間10年で、2,000,000円を積み立ててけるぐらいになります。

各家庭で設定できる保険料や受取金額、払込期間は異なりますが、他の家庭ではどうしているのか、参考程度に知っておくことは大事です。

参考サイト⇒ソニー生命「子どもの教育資金に関する調査2019」ソニー生命「学資金準備スクエア」

学資保険、保険料と満期受取金額の関係

それでは、次に「月々の保険料が〇円だと、受取金額は〇円になる」というデータを紹介していきます。

「月々このくらい負担すれば、このくらいは貯めていけるんだ」ということを知って、プラン選びの参考にしてみてください。

日本生命の「ニッセイ学資保険」こども祝金なし型、18歳までの払い込み、子ども0歳とします。

男性30歳 女性30歳 受取金額
9,555円 9,513円 2,100,000円
11,602円 11,551円 2,550,000円
14,685円 14,619円 3,300,000円
16,687円 16,612円 3,750,000円
19,357円 19,935円 4,350,000円 4,500,000円
24,697円 24,586円 5,550,000円
29,370円 29,902円 6,600,000円 6,750,000円

見ていくと、同じ金額を積み立てるのに、女性の方が保険料が安くなることが分かります。

18歳払い込みだと、2,100,000円用意するのに9,500円、3,300,000円で15,000円弱が必要になります。

月々20,000円を積み立てていくと、18年後には4,000,000円以上準備できることになります。

学資保険の返戻率を知ろう

次に、返戻率について理解を深めていきましょう。

返戻率は、各社学資保険のホームページやパンフレットにも載っていますし、営業職員と面談するときにもよく出てくる言葉になります。

各社のシミュレーションサイトでは、契約者と子どもの生年月日・性別、受取金額などを入力することで、そのプランの保険料や返戻率が算出されます。

その返戻率が100%以上であれば、払い込む保険料よりも多い受取金を受け取れることになります。

逆に、99%以下であれば、受取金額よりも払い込む保険料の方が多くなります。

返戻率は、「受取金の総額÷払込保険料の総額×100」で求められます。

ということは、

・月々の保険料が下がれば、返戻率は上がり、
・月々の保険料が上がれば、返戻率は下がる

ことになります。

先ほどの「ニッセイ学資保険」の契約例でみていくと、

・男性の場合、返戻率は、「2,100,000円÷2,063,880円(9,555円×18年×12か月)×100=101.7%」
・女性の場合、返戻率は、「2,100,000円÷2,054,808円(9,513円×18年×12か月)×100=102.1%」

となり、月々の保険料が低い女性の方が、返戻率は高いことが分かります。

ぜひ他の契約例でも計算してみてください。

学資保険の受取方法

学資保険の受取金の受取方法は大きく分けて2つあり、「一括受取」と「年金受取」となっています。

「一括受取」は、契約時に決めた受取金額をその時期に1回で受け取る方法です。

その時期に全て受け取って教育費に充てたい人におすすめです。

「年金受取」は、契約時に決めた受取金額を数回に分けて受け取る方法です。

学資保険は大学の進学費用を積み立てるのに向いている保険ですが、「一括受取」の場合だと入学時に受け取ることになり、「年金受取」だと入学時から4回や5回に分けて受け取ることになります。

年金受取の場合、毎年の学費の負担を軽減させることはできますが、1番負担が重くなる入学時の出費には間に合わせることができないことになります。

ただ、中には入学時に多く受け取れる商品もありますので、その点はよく吟味して受取方法を選んでいきましょう。

そして、この2つの受取方法によっても返戻率に差が出てきます。

例えば、ソニー生命の「学資金準備スクエア」で30歳女性・子ども0歳の場合、2,000,000円を入学時(18歳)に一括で受け取る場合(Ⅱ型)と、18歳から22歳まで5回に分けて受け取る場合(Ⅲ型)を比べると、

・一括受取 102.1%
・年金受取 104.2%

となります。

これからかかる教育費を知って計画を立てる

次に、将来子どもが進学していく上で教育費はどのくらいかかってくるのかについて、解説していきます。

学資保険に加入する上で、今後の教育費を知っておくのは大事なことです。

知ることで加入プランが絞られてきますし、今後の家計の収支管理はどのようにすべきなのかもわかってきます。

一番教育費がかかるのは大学入学時

子どもが進学していく上で、1番家計の負担となってくるのが「大学時」です。

その中でも「入学時」に1番お金がかかってきます。

大学1年時に納めるお金のことを初年度納付金といいますが、国立大学と私立大学の初年度納付金は以下の通りとなっています。

合計 うち入学金
国立大学 817,800円 282,000円
私立大学 全体 1,333,418円 252,030円
文系 1,165,310円 231,811円
理系 1,540,896円 254,941円

1年時は授業料などにプラスして入学金も納めなければならないため、この1年時に多くのお金が必要になります。

ただ、通常大学の学費は前期と後期の2回に分けて納入できます。

ちなみに、2年時以降の学費は以下のとおりです。

国立A大学 私立文系B大学(文学部) 私立理系C大学(工学部)
2年時 535,800円 922,000円 1,420,000円
3年時 535,800円 922,000円 1,420,000円
4年時 535,800円 922,000円 1,420,000円
総額 2,425,200円 3,923,000円 5,920,000円

大学以前の教育費も簡単に解説していきます。

公立 私立 1番かかる学年
幼稚園3年間 682,117円 1,445,385円 公立・私立→5歳時
小学校6年間 1,934,173円 9,164,628円 公立→6年時

私立→1年時

中学校3年間 1,433,090円 3,979,521円 公立→3年時

私立→1年時

高校3年間 1,351,336円 3,109,805円 公立・私立→1年時
総額 5,400,716円 17,699,339円

教育費に「いつ」「いくら」使うのかを計画する

子どもの教育費の金額が分かったら、教育費のために「いつ」までに「いくら」積み立てるべきか計画を立てていきましょう。

計画を立てるためには、単に子どもの教育費の金額を知っておくだけではなく、今後の家族の人生計画においてどのくらい収入と支出が見込まれるかも考えなければなりません。

その人生計画の中で、教育費の積み立ての優先度も今一度考える必要があります。

例えば、子どもの教育費を積み立てていきつつ、マイホームも購入したいのであれば、購入のための金額を調べて、毎月のローンと毎月の教育費の積み立てに充てていく金額を合計して長期間払っていけるか、等を考えなければなりません。

住宅金融支援機構の調査によると、注文住宅の所要資金は全国平均で33,950,000円となっています。

1か月あたりの予定返済額は全国平均91,500円です。

さらに、2人目の子どもを望んでいるのであれば、その分教育費は2倍になってくるので、より緻密に計画を立てる必要があります。

参考サイト⇒文部科学省「私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」文部科学省「結果の概要―平成28年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要」住宅金融支援機構「2018年度フラット35利用者調査」

おすすめは大学入学金の一部を学資保険で賄う方法

先ほどみたように、子どもが進学していく上で1番お金がかかるのが「大学入学時」です。

なので、初年度納付金を学資保険で賄うことをおすすめします。

例えば、受取金2,000,000円で設定して一括で受け取る場合、国立大学・私立大学ともに間に合わせることができます。

ただし、年金形式で1回500,000円ずつ受け取るとなると、足りなくなってしまいます。

足りない部分を補う方法はいくつかあります。

例えば、預貯金で毎月5,000円を15年間積み立てていけば900,000円になり、500,000円+900,000円=1,400,000円で、私立大学の初年度納付金にも間に合わせることができます。

他にも4年間の学費を賄えるようなプランに加入する手もあります。

私立文系大学の学費を賄うためには、受取金額を4,000,000円あたりで設定することになります(もちろん私立大学なので、学部によって学費は大きく異なってきます)。

学資保険シミュレーション

次に、学資保険のシミュレーションをしていきます。

受取金額を2,000,000円・4,000,000円・5,000,000円にした場合、保険料や払込期間、返戻率はどのくらいになるのか説明していきます。

200万円を学資保険で積み立てる

最初に、受取金額を2,000,000円に設定した場合のシミュレーションです。

明治安田生命「つみたて学資」に加入するとします(18・19・20・21歳のときに500,000円ずつ受け取る)。

・子ども0歳

払込期間10歳まで 払込期間15歳まで
保険料 返戻率 保険料 返戻率
男性30歳 15,910円 104.7% 10,814円 102.7%
女性30歳 15,883円 104.9% 10,783円 103.0%

・子ども1歳

払込期間10歳まで 払込期間15歳まで
保険料 返戻率 保険料 返戻率
男性30歳 17,716円 104.5% 11,606円 102.5%
女性30歳 17,689円 104.6% 11,576円 102.8%

2,000,000円を積み立てていくとなると、契約者30歳、子どもが10歳までの払い込みの場合で月々16,000円前後必要になります。

400万円を学資保険で積み立てる

次に、受取金額4,000,000円に設定した場合のシミュレーションです。

ソニー生命の「学資金準備スクエア」Ⅲ型に加入するとします(18・19・20・21・22歳のときに800,000円ずつ受け取る)。

・子ども0歳

払込期間10歳まで 払込期間18歳まで
保険料 返戻率 保険料 返戻率
男性30歳 31,080円 107.2% 17,832円 103.8%
女性30歳 31,032円 107.4% 17,768円 104.2%

・子ども1歳

払込期間10歳まで 払込期間18歳まで
保険料 返戻率 保険料 返戻率
男性30歳 35,152円 105.3% 19,192円 102.1%
女性30歳 35,104円 105.5% 19,136円 102.4%

4,000,000円の場合は、月々30,000円以上必要になります。

500万円を学資保険で積み立てる

次に、受取金額5,000,000円に設定した場合のシミュレーションです。

こちらもソニー生命の「学資金準備スクエア」Ⅲ型に加入するとします(18・19・20・21・22歳のときに1,000,000円ずつ受け取る)。

・子ども0歳

払込期間10歳まで 払込期間18歳まで
保険料 返戻率 保険料 返戻率
男性30歳 38,850円 107.2% 22,290円 103.8%
女性30歳 38,790円 107.4% 22,210円 104.2%

・子ども1歳

払込期間10歳まで 払込期間18歳まで
保険料 返戻率 保険料 返戻率
男性30歳 43,940円 105.3% 23,990円 102.1%
女性30歳 43,880円 105.5% 23,920円 102.4%

5,000,000円となると、月々40,000円前後積み立てていくことになります。

安い学資保険ってあるの?

次に、月々の保険料が安い学資保険をご紹介していきます。

学資保険の月々の保険料は、払込期間を長くすることでより安くできます。

最初で説明したように、受取金額は2,000,000円にしている人が1番多く、払込期間は10年で終わらせたいという人が1番多いので、ここでは契約者30歳男性、30歳女性・子ども0歳で、受取金額2,000,000円、払込期間10年を条件にして、月々の保険料が安い商品・プランを解説していきます。

契約者30歳・男性 契約者30歳・女性
1位 15,540円 ソニー生命「学資金準備スクエア」Ⅲ型 15,516円 ソニー生命「学資金準備スクエア」Ⅲ型
2位 15,910円 明治安田生命「つみたて学資」 15,883円 明治安田生命「つみたて学資」

受取金額2,000,000円、払込期間10歳までで設定した場合、最低でも15,500円程度で加入できます。

保険料は各会社・プランによって異なります。

ホームページのシミュレーションサイトでは、全てのプランの保険料を算出できるわけではないので、気になる商品・プランがあれば、ぜひ保険会社に問い合わせてみましょう。

学資保険に加入する前に知っておくこと

次に、学資保険に加入する前に知っておくべきことを解説していきます。

学資保険のメリット・デメリット、返戻率をアップさせる方法、税金関係のことを1つずつ説明していきます。

学資保険のメリット・デメリット

まずは、学資保険のメリットとデメリットについてです。

メリットとデメリットを知ることでより理解が深まりますし、学資保険以外の教育費を積み立てる方法との違いもより鮮明になってきます。

メリット デメリット
①契約時にこれから払い込んでいく保険料や受取金額が確定している。

②契約者の万一の保障が付加されている。

③出生前加入特則を付加できる。

④子どもの医療特約を付加できる商品もある。

⑤生命保険料控除を利用できる。

⑥現在の返戻率は低く、元本割れしている商品もある。

⑦受取金額に税金がかかることもある。

①学資保険は契約時に今後払い込んでいく保険料や受取金額が確定しています。

当たり前のことのように思われますが、ドル建て保険と比べた場合に、こういったメリットが見えてきます。

ドル建て保険と異なり、保険料や受取金額が契約の時点で決まっているので、収支の管理がしやすいという意味でも安心して加入することができます。

②他の保険・方法にはない、契約者の万一の保障が付加されています。

これは契約者となるお父さんやお母さんが万一死亡したり高度障害状態になった場合に、それ以降の保険料の払い込みが免除されるものです。

これは「保険料払込免除特則」といいます。

そして受取金額は契約時に決めた時期にしっかり受け取れます。

これは学資保険の1番のメリットといえるでしょう。

③さらに、出産前にも加入できる保険でもあります。

予定日の140日前から加入できます。

産後の忙しい時期に加入の手続きなどに時間をとられたくない!という人はぜひ検討してみてください。

④商品によっては、子どもの医療特約を付加できるものもあります。

保障内容は各商品によって異なります。

入院・手術・通院を保障してくれるもの、先進医療を保障してくれるものなどがありますので、各商品を比較してみると良いでしょう。

⑤学資保険でも他の保険同様、生命保険料控除を利用できます。

生命保険料控除を利用することで、所得税・住民税の負担を軽くすることができます。

この生命保険料控除に関しては、後ほど詳しく解説していきます。

⑥次にデメリットですが、学資保険の現在の返戻率は数年前と比べて低くなっています。

これは2016年のマイナス金利の影響によるものですが、この返戻率の低下により「教育費の積み立てとして学資保険って本当に有効なのかな?」「他の方法で積み立てていった方がいいのではないか?」と疑問に感じている人は多いと思います。

中には元本割れしている商品・プランもあります。

⑦受取金を受け取る際には、プランによっては税金がかかることがあります。

詳しくは後ほど解説していきますが、加入時に税金がかかるかかからないか知っておくことは非常に大切です。

学資保険の返戻率をアップさせる方法

次に、返戻率をアップさせる方法をご紹介します。

先ほども伝えたように、現在の返戻率は低い状態です。

高いプランで107%程度です。

これからご紹介していく方法は、各家庭の経済状況によっては取り入れるのが難しいものもあると思います。

取り入れられそうなものがあれば、ぜひ検討してみてください。

①払込期間を短くする。

学資保険は保険料の払込期間を短くすることで、保険料の総払込金額が減り、結果返戻率も上がります。

各商品で「10歳まで・15歳まで」や「11歳まで・14歳まで・17歳まで」などと選べるようになっています。

先ほどのシミュレーションでもみたように、月々の保険料は短期間の払い込みの場合よりも長期間の払い込みの方が負担は少なくなりますが、「総額」でみると、短期間の払い込みの方が少なくなります

その結果、返戻率も上がることになります。

例えば、受取金額2,000,000円とした場合の明治安田生命のシミュレーションでは、

・払込期間10歳まで→月々15,910円×10年×12か月=1,909,200円、104.7%
・払込期間15歳まで→月々10,814円×15年×12か月=1,946,520円、102.7%

となります。

月々の負担が増えても大丈夫であれば、払込期間を短くすることもぜひ検討してみてください。

②加入年齢を早くする。

加入年齢を早めることで、保険料は下がり返戻率は上がります。

特に差が出るのが、子どもの年齢で、とあるプランでは子どもが0歳で加入するのと、1歳で加入するのでは返戻率に1.9%の差が生まれます。

学資保険は子どもが大きくなる前に加入することが、望ましいです。

③医療特約を外す。

学資保険は保障性を高めることで、返戻率が下がってしまう保険です。

子どもの病気やケガの保障の必要性ももう一度考えて、プランを選びましょう。

④一括で払い込む。

学資保険は契約時に一括で払い込むことで、保険料が割り引かれます。

年払い(年に1回)、半年払い(半年に1回)も同様です。

もし、お金に余裕があれば、一括での払い込みも考えてみてください。

学資保険の満期受取には税金がかかる

先ほどもお伝えしたように、受取金にはプランによっては税金がかかることがあります。

契約形態 税金
(1) 契約者と受取人が同じ 所得税・住民税 年金受取→雑所得
一括受取→一時所得
(2) 契約者と受取人が異なる 贈与税

それでは、受取金額2,000,000円、払い込む保険料の総額1,872,000円(月々15,600円を10年間)、返戻率106.8%のプランの場合に、税金がどうかかってくるのか解説していきます。

(1)契約者と受取人が同じ(例:契約者 夫、被保険者 子ども、受取人 夫)

・年金形式(500,000円ずつ受け取る)

この場合は、雑所得になります。

計算式は、

「1回あたりの受取金額-(保険料の総額÷受取金の総額×1回あたりの受取金額)」

となります。

上記のプランに当てはめると、

「500,000円-(1,872,000円÷2,000,000円×500,000円)=500,000円-468,000円=32,000円」

となり、32,000円が他の所得と合わさり、所得税・住民税が課せられます。

・一括受取

この場合は、一時所得となります。

計算式は、

「受取金の総額-保険料の総額-500,000円の特別控除」

となります。

今回のプランにあてはめると、

「2,000,000円-1,872,000円-500,000円=0円」

となり、税金はかからないことになります。

つまり、一括で受け取る場合、500,000円以上増えないと課税対象にならないということです。

(2)契約者と受取人が異なる(例:契約者 夫、被保険者 子ども、受取人 妻または子ども)

この場合は、贈与税がかかります。

計算式は、

「(贈与された金額-1,100,000円の基礎控除額)×税率-控除額」

となります。

今回のプランの場合、1,100,000円の基礎控除額を引いた後の金額が「900,000円」になるので、税率は10%、控除額は0円となります(他の場合の税率と控除額は国税庁のホームページに記載されています)。

計算式に当てはめると、

「(2,000,000円-1,100,000円)×10%-0円=90,000円」

になります。

こうみると、契約者と受取人が同じで、一括で受け取る場合、現在の返戻率だとほぼ税金はかからないといっても良いでしょう。

学資保険は年金形式で受け取る方が返戻率が上がりますが、税金のことを考えると最終的な金額は少なくなる可能性もあります。

プランを選ぶ際には、税金がいくらかかってくるのかも考えられるとより良いでしょう。

参考サイト⇒国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

学資保険は年末調整の控除対象となる

メリットでも述べたように、学資保険でも生命保険料控除が適用されます。

会社の年末調整で他の所得控除と同様に、学資保険に加入し保険料を支払っている間は生命保険料控除の手続きをすることで、所得税・住民税の税負担を軽くすることができます。

もちろん自営業の方は、確定申告で手続きできます。

それでは、生命保険料控除の計算方法についてみていきましょう。

生命保険料控除は新契約(2012年1月1日以降)か旧契約(2011年12月31日以前)かで計算方法が異なります。

今回はこれから学資保険に加入する皆さんのために、新契約を中心に解説していきます。

・新契約

新契約には、新生命保険料、介護医療保険料、新個人年金保険の3つの区分がありますが、学資保険は新生命保険料に当てはまります。

1年分の保険料 控除額
~20,000円 1年分の保険料の全額
20,001円~40,000円 1年分の保険料の全額×1/2+10,000円
40,001円~80,000円 1年分の保険料の全額×1/4+20,000円
80,001円~ 一律40,000円

例えば、受取金2,000,000円、月々15,540円を10年間払い込むとします。

1年分の保険料は、15,540円×12か月=186,480円となり、表の1番下に当てはまり、控除額は「40,000円」となります。

つまり、保険料を払い込んでいる10年間、この40,000円の控除額を受けられるということです。

保険料を月々6,667円以上払い込んでいる人は、一律40,000円となります。

月々5,000円だと、合計60,000円となり、控除額は「60,000円×1/4+20,000円=35,000円」になります。

そして、この求めた控除額を元に、還付金額が求まります。

加えて、生命保険料控除を受ける際に、皆さんに覚えておいてほしいことが3つあります。

①そもそも他の保険に加入していて控除の適用限度額(40,000円)をすでに全て利用している場合は、新たに学資保険に加入したことによる税負担軽減の恩恵は受けられないこと。

②保険料の払込期間を長くすることで、生命保険料控除も長く受けられること。

③保険会社から毎年秋ごろに送られてくる「生命保険料控除証明書」が必要になること。

特に①は重要です。

学資保険に加入する前に、すでに他の保険で年間どのくらいの保険料を支払っているかはしっかり計算しておきましょう。

自分に合った学資保険を選ぶ方法1つ

自分に合った学資保険を選ぶ方法は、ネットで調べるといくつも出てきますが、私は「学資保険に何を求めるか明確にする」ことで自分に合ったプランを選べるようになると思います。

具体的にいうと、「貯蓄性を求めるのか、保障性を求めるのかを明らかにする」ということです。

貯蓄性を求めるとは、より返戻率の高いプランを選ぶことです。

現在返戻率はマイナス金利の影響で低下していますが、先ほど説明した「返戻率をアップさせる方法」のように、払込期間を短くしたりして、返戻率を上げる手もあります。

子どもの医療特約を外すことでも、返戻率は上がります。

一方で、保障性を求めるというのは、医療特約などを付加したりしてより保障性が高くなるプランを選ぶことです。

保障性を高める方法はいくつかあります。

・子どもの医療特約を付加する、より保障が手厚いものを選ぶ。

・育英年金特則を付加して、契約者が万一死亡したり高度障害になったときに、満期になるまで子どもが年金を受け取れるものを選ぶ。

・契約者の万一の保障の適用範囲が広いものを選ぶ。

学資保険は多くの会社で取り扱っていますが、貯蓄性を重視しているもの、保障性を重視しているもの、それぞれに特性があります。

今一度、「自分たちは学資保険に何を求めているのか、学資保険に加入することで何を得たいのか」を考えてみましょう!

学資保険に加入する際の注意点

続けて、学資保険に加入する際の注意点として、私は皆さんに「返戻「率」だけをみるのではなく、増える「額」をみることが大事」ということをここでお伝えします。

何度もお伝えしているように、現在の返戻率は昔と比べて低下しており、高いプランで107%程度です。

例えば、受取金額2,000,000円で107.2%のプランと104.8%のプランで迷っていたとします。

(1)107.2%のプランは、月々の保険料が15,540円で10年間払うと1,864,800円になります。

(2)104.8%のプランは、月々の保険料が15,900円で10年払うと1,908,000円になります。

皆さん「%」だけに注目しがちですが、ここで受取金額2,000,000円と実際に支払う保険料の差に注目してみましょう。

(1)は、2,000,000円-1,864,800円=135,200円

(2)は、2,000,000円-1,908,000円=92,000円

となります。

(1)と(2)の差は43,200円です。

「43,200円も違いが出るんだ!」という人もいれば、「43,200円しか変わらないんだ!」という人もいると思います。

いくつかのプランで迷っていたら、「%」だけをみるのではなく実際に増える金額を計算してみましょう。

学資保険以外の選択肢も検討しよう

教育資金を準備する方法は、他にもあります。

①低解約返戻金型終身保険

この保険は終身保険の1つで、「低解約返戻金型」の字のとおり、解約したときの返戻金が通常の70%程度に抑えられている保険です。

70%程度に抑えられるのは、保険料を払い込んでいる期間に解約した場合であり、その後は返戻率も上がっていきます。

例えば、オリックス生命の「終身保険ライズ」を例に挙げると、30歳男性、10年払済で月々の保険料は13,194円になります。

払込期間中に解約すると返戻率は低くなりますが、期間終了直後の返戻率は96.3%になり、その後上がっていきます。

例えば、子どもが18歳のときに解約すれば、96.3%以上の返戻率に期待できるということです。

さらに、学資保険は受け取る時期を加入時に決めることになりますが、低解約返戻金型終身保険の場合は決まっていないので、その点柔軟性があるとも言えます。

この保険で教育資金を積み立てていく場合には、「保険料の払込期間を短くする」ようにしましょう。

②投資信託

投資信託で教育資金を積み立てていく方法もあります。

投資信託を考えている人には、ジュニアNISA口座を作ることをおすすめします。

この口座を利用することで、毎年800,000円まで非課税で投資していけることになります。

もちろん元本割れの可能性もありますが、より収益性の高いものを求めている人は、選択肢の1つに入れることもおすすめします。

③ドル建て保険

ドル建て保険で教育資金を積み立てている人もいます。

ドル建て保険とは、保険料の払い込みと受け取りをドルで行う保険のことです。

現在の円建ての学資保険では高い貯蓄性は見込めませんが、ドル建て保険であれば高金利運用されるので、より高い貯蓄性に期待できます。

為替の影響を良くも悪くも受けるので、元本割れの可能性もありますが、お金に余裕のある人はぜひ検討してみてください。

おすすめの学資保険5選

最後に、おすすめの学資保険を5つご紹介します。

ここでは、先ほどの「自分に合った学資保険を選ぶ方法」でお伝えした貯蓄性と保障性の観点から、解説していきます。

①ソニー生命「学資金準備スクエア」

「学資金準備スクエア」は、貯蓄性の強い商品です。

返戻率は他社の中でも高い方です。

医療特約や育英年金特則などは付加することができない商品となっています。

受取金額2,000,000円で、契約者30歳男性・女性、子ども0歳・1歳の場合の返戻率は、以下のとおりです(Ⅲ型)。

払込期間 返戻率 保険料
30歳男性・子ども0歳 10歳まで 107.2% 15,540円
18歳まで 103.8% 8,916円
30歳男性・子ども1歳 10歳まで 105.3% 17,576円
18歳まで 102.1% 9,596円
30歳女性・子ども0歳 10歳まで 107.4% 15,516円
18歳まで 104.2% 8,884円
30歳女性・子ども1歳 10歳まで 105.5% 17,552円
18歳まで 102.4% 9,568円

②かんぽ生命「はじめのかんぽ」

「はじめのかんぽ」は子どもの医療特約を付加できる保障性の強い商品です。

この商品に付加できる医療特約は4つあります。

特約を付加することで受け取れる保険金は、「死亡保険金」「傷害保険金」「入院保険金」「入院初期保険金」「手術保険金」「放射線治療保険金」「先進医療保険金」です。

大学入学から卒業まで備えられる「学資祝金付21歳満期」に、契約者30歳男性・子ども0歳で受取金額2,000,000円で加入した場合の「無配当総合医療特約(Ⅰ型)」の保険料は390円となります。

大学入学時に備えられる「18歳満期」だと、350円となります。

③フコク生命「みらいのつばさ」

「みらいのつばさ」は貯蓄型の商品です。

幼稚園入園から大学卒業まで幅広く備えられる「ステップ型」と、大学進学に重点を置いた「ジャンプ型」の2つがあります。

医療特約などは付加できない商品です。

ここでは、ジャンプ型で受取金額2,000,000円にした場合の返戻率をみていきましょう。

払込期間 返戻率 保険料
30歳男性・子ども0歳 11歳まで 105.5% 14,354円
14歳まで 103.8% 11,467円
17歳まで 101.9% 9,614円
30歳男性・子ども1歳 11歳まで 105.3% 15,825円
14歳まで 103.4% 12,388円
17歳まで 101.6% 10,246円
30歳女性・子ども0歳 11歳まで 105.7% 14,327円
14歳まで 104.0% 11,438円
17歳まで 102.3% 9,581円
30歳女性・子ども1歳 11歳まで 105.5% 15,797円
14歳まで 103.7% 12,360円
17歳まで 101.9% 10,213円

④日本生命「ニッセイ学資保険」

この保険も貯蓄型の商品です。

「こども祝金あり型(小学校・中学校・高校にも備えられる)」と「こども祝金なし型(大学のみ)」の2つがあります。

ここでは、こども祝金なし型で、2,100,000円積み立てる場合の返戻率をみていきましょう。

払込期間 返戻率 保険料
30歳男性・子ども0歳 5年 107.8% 32,452円
10年 105.8% 16,534円
18歳まで 101.7% 9,555円
30歳男性・子ども1歳 5年 106.9% 32,711円
10年 105.0% 16,660円
18歳まで 101.5% 10,136円
30歳女性・子ども0歳 5年 107.9% 32,417円
10年 106.0% 16,506円
18歳まで 102.1% 9,513円
30歳女性・子ども1歳 5年 107.1% 32,676円
10年 105.2% 16,632円
18歳まで 101.8% 10,108円

⑤JA共済「えがお」

JA共済の学資保険には、「学資応援隊」と「にじ」「えがお」の3つがありますが、ここではより保障性の高い「えがお」について解説していきます。

「えがお」では、子どもが万一死亡したり所定の障害、所定の要介護状態になった場合の保障があり、これは子どもが成長するにつれて手厚くなります。

さらに、養育年金特則といって、契約者が万一のときに子どもが養育年金を毎年か一括で受け取れる特則も付加できます。

契約者30歳男性・子ども0歳男の子、受取金額3,000,000円、養育年金付の場合の保険料は、15,158円となります。

年払いだと、174,312円となります。

まとめ

以上、学資保険のシミュレーションやメリット、デメリット、返戻率、税金関係などについてお伝えしてきました。

記事中でも解説したように、学資保険の返戻率だけに目を向けないことが大事だと感じています。

今や、学資保険に関する情報はネットに溢れかえっています。

ネットの情報で自分なりに学資保険について学んだり、保険会社の営業職員、FP保有者から様々なことを聞いたりして、自分に合った学資保険を見つけていきましょう!

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